2020年は私の古希

社員たちから古希のプレゼント 2020年5月22日

5月22日、満70歳の古希を迎えた。10時30分、執務中の社長室に2019年度入社の金剛一君が入ってきて、

「働き方改革について社員で話し合っています。社長のご意見を聞かせていただきたいので1階の研修室まで降りてきてください」

と言われた。

「社員たちは一体どのようなことを話し合っているのだろうか」と期待しながら研修室に入ると、60名の社員が私の入室とともにクラッカーを一斉に鳴らして

「社長おめでとうございます」

といわれた。サプライズにビックリ。

私の似顔絵、プリザーブドフラワー、高級ボールペン「パーカー・アーバンロンドン」のプレゼントがあった。

社員の気持ちが嬉しくて涙がでてきた。

 

当社取締役相談役の矢田部龍一先生が発起人になり、9月4日に「ホテル日航高知旭ロイヤル」で私の古希祝いを計画して下さっていたが、コロナ下であることから計画を中止させてもらっていた。そのこともあって、社員たちがサプライズで私の古希を祝ってくれたのであった。

 

家族による古希祝い 2020年5月23日(土)

5月23日の土曜日、家族がレストラン「グドラック」で古希の祝いをしてくれた。

2人の娘はそれぞれ嫁いだが、2人とも私たちのそばにいてくれている。そして、4人の孫にも恵まれた。ファミリー10人全員が元気である。この幸せを感謝しなければと思った。

グドラックの白山早苗社長からはきれいな花のプレゼントがあった。

刎頸の友による古希祝い  2020年8月20日(木)

刎頸(ふんけい)の友とも言うべき、創友の宮崎社長、ロイヤルコンサルタントの大西社長、ニップロの加賀山専務の3人が古希を祝ってくれた。彼らからのプレゼントは江戸切り子のコップと1950年5月22日の高知新聞、読売新聞、毎日新聞の3紙。

高知県橋梁会の理事による古希祝い 2020年8月28日(金)

高知県橋梁会の理事が、料亭「別邸九反田」で古希祝いをしてくれた。

今日は高知県橋梁会の第2回研修会の予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、6月の理事会で中止を決定した。理事会の後で吉田副会長から私の古希祝いを知らされた。

私は昭和61年に高知県橋梁会へ入会と同時に理事に就任した。そして平成19年に四代目の会長になった。素晴らしい仲間に巡り会えたとつくづく思う。

古希記念出版 『夢を追い求めて』 500部限定 8月1日発刊

序 文

 

2020年(令和2年)は、私にとって大きな節目の年である。この世に生を享(う)けて70年、古希に当たる。土木の世界に足を踏み入れて50年、半世紀である。そして家内とと結婚して40年、ルビー婚式である。

 

振り返ってみると、順風満帆とは言えないまでも満足できるものであった。20代の夢は「風呂付きのアパートに住みたい」「金に困らない生活がしたい」であった。30代になると、「論文を書いて発表したい」「本を書きたい」「技術士になりたい」と思うようになった。40代には「博士になりたい」と思うようになった。気がつくと、すべてが叶っていた。

 

57歳のときに、第一コンサルタンツの社長に就任した。会社の売上はピーク時の半分まで激減し、営業損益が赤字となるまでに経営が悪化していた。私は、土木技術者の道を一筋に歩んできていた。「技術バカが会社を滅ぼす」と言われている。社長に就任したとき、

「右城さんは技術者としては優れているが、経営は無理だろう」

と周囲は噂していたようである。

 

社長になって12年で、売上を3倍の21億円まで伸ばすことができた。社員の給料も倍増させることができた。2015年には、念願であった本社移転を果たすことができた。創立55周年の2018年には、約百名の従業員をヨーロッパ研修旅行に連れて行くことができた。さらに55周年には、社員に対して自社株式の無償譲渡を行うことができた。経営面においても、私の夢はほぼ叶った。「至誠天に通ず」の思いである。

 

少年時代の20年間、土木技術者としての37年間、そして経営者としての13年間、「夢を追い求めて」私が考えたこと、実行してきたことを綴ったのが本書である。

本書は『土木技術者編』と『コンサルタント社長編』の2編で構成している。

 

『土木技術者編』は、仕事を通じて先輩たちから土木技術や仕事の流儀を学び、擁壁や落石対策といった分野の設計と技術開発に、愚直に取り組んできたことを紹介している。また、こうした経験から、若手技術者に伝えたいことを記述している。

 

『コンサルタント社長編』は、人生の師と呼ぶべき人々に出会い、人間学を学んだこと、私がどのような理念で会社経営に取り組んできたか、年頭所感、入社式の社長訓示で社員にどのような話をしてきたかを紹介している。また、高知新聞の「声ひろば」「所感雑感」のコーナーに投稿した記事も紹介させていただいている。

 

本書が多くの技術者や経営者の皆様にとって、いささかなりとも参考になれば幸いである。

2020年6月

 

 

目 次

 

土木技術者編 【主要目次】

1章 山間部で育った少年時代              

2章 土木の基礎を学んだ徳島時代            

3章 猪突猛進                         

4章 飛躍の時代                        

5章 研究と講師                                     

6章 土木製品の開発                     

7章 技術士会と橋梁会                     

8章 専門書の出版                       

9章 若手技術者に伝えたいこと

 

コンサルタント社長編  【主要目次】

10章 第一コンサルタンツの歴史

11章 ガラス張りの経営             

12章 周年行事と本社移転           

13章 地域貢献活動                 

14章 人生の師                    

15章 所感雑感                   

16章 年頭所感                   

17章 入社式訓示 

 

 

あとがき

 

幼少期から歩んできた人生を回想しながら、この本を書いた。

何度も人生に絶望し、自分の不運を嘆いたことがあった。しかしながら振り返ってみると、そのときの試練があったからこそ成長することができたと思える。私が社長に就任したときも、会社経営はどん底にあった。瀕死の状態にあったからこそ、社員たちは私を信じ、私の大胆な改革を受け入れてくれた。

 

人生を振り返ってつくづく感じることは、「人間万事塞翁が馬」「禍福はあざなえる縄のごとし」である。悪いことの後には必ず良いことがくる。良いことの後には悪いことがやってくる。どん底にあるときに何をするかで、その後の人生は決まってくる。未来を信じて与えられた仕事に最善を尽くすことが大切である。好調のときには、不調への備えを怠らないことである。心がけるべきことは、「蔵の財(たから)よりも心の財」。心の財を蓄えることである。

 

70年間を回顧したとき、こんなに多くの人たちに出会い、支えられてきたのかと気づかされた。大変お世話になりながら、この本で紹介できなかった人も大勢いる。現役でご活躍されている方については詳細な紹介をあえて割愛させていただいた。お世話になった皆様に感謝申し上げる。中には他界された方もおられる。心からご冥福をお祈りしたい。

 

孔子の言葉に「書は言を尽くさず、言は意を尽くさず」というのがある。文才がない上に口下手な著者なので、なおさらのことである。勘違いしている点、お世話になったにもかかわらず気づかなかった点、忘れてしまっていることもあると思う。その場合はご容赦願いたい。

 

本書の出版にあたっては、第一コンサルタンツ技術顧問の荒木一郎氏と高知大学人文社会科学部の米津莉香さんに校正作業でお世話になった。一言付記して謝意に代える次第である。

2020年6月

 

【読者からの感想】

 

『夢を追い求めて』土木技術者編、社長編の二冊を読了した後、役人生活を終えた70歳の白楽天が詠んだ詩が浮かびました。「達なる哉 達なる哉 白楽天」。己の歩みに達成感を覚え、夢がすべて叶ったと言える人はそう多くはないと思います。その裏には病気、学歴などのハンディがあっても、それを乗り越える人一倍の努力があったことがよく分かりました。汗と涙の一代記に、私の記事を紹介していただき面映ゆい限りです。『中小橋梁の計画』出版時、社の経営状態がそんなに厳しかったとは・・・。それだけに社業の発展ぶりは痛快な物語でもあります。(元・新聞社論説委員長)

 

社長様の経営理念、行動力、情熱、また会社と社員に対する愛情などを感じ、非常に感銘を受けました。私自身の今後の会社経営に対する取り組みにおいていろいろと考える機会と哉、大きな刺激をいただきました。本当にありがとうございます。(建設コンサルタント 社長)

 

『夢を追い求めての』の社長編を読ませていただき感動の連続です。決して平坦な道ではないはずですが、実に爽やかな感動が生まれたのは右城社長のピンチをチャンスに変えるたぐいまれな思考のためだと改めと思い至りました。それにしても社員を本当に大事にしている姿に感銘を受けています。(市議会議員)

 

2冊に貫かれている専門性の深さ、着想のオリジナリティ、活動範囲の広さ、そして「業会も高知も元気にしたい」という経営理念等、右城様のコンサルタント業にかけた熱い思いと軌跡を堪能しながら読ませていただきました。「土木技術者編」9章の”若手技術者に伝えたいこと”は、コンサルタントの技術者にとってのバイブルです。こういった形で仕事や人のつながりの豊かさを感じさせ、楽しませていただきました。(元・コンサルタント役員、技術士)

 

右城様の書籍は、いくつか購入・拝読させていただきましたが土木技術者として、とても勉強になる書籍ばかりです。私は、土工構造物の調査設計に関する全般に携わっており、何かトラブルがあって基本に立ち返るとき、右城様の書籍を引っ張りだしては、参考にさせていただいております。(建設コンサルタント会社勤務、技術士)

 

右城様の学生時代から就職、技術士及び博士取得の努力、社会への貢献等。そして、会社の歴史、今後の目標、方針等が詳しく記述されておりまして、一つ一つの内容に敬服し読まさせていただきました。今後の仕事や人生の糧にしたいと存じます。(元・国家公務員)

 

社長編に書かれてある貴重な体験談や思いは,これまでの弊社の道程に重ね合わせて拝読すると共に,残り少ない社長時代の道標にさせてもらいたいと思います。また,次期社長にも紹介し,弊社の新たな一歩を考える時の指針として,活用させてもらいたいとも考えています。(建設コンサルタント社長)

 

旺盛な向学心、向上心、そして努力家。人との出会いの大切さをしっかりエネルギーにし、そして記憶力のすごさに拍手です。あの小さな(失礼)身体の中には地球のマグマのようなものがあり、まだまだ噴火口から吹き上げるようですね。絹枝さん、どうぞカルデラの壁をしっかり固めてください。(ヨガ指導者)

 

右城さんとお付き合いが始まった 35年前からのことが懐かしく思い出され 2冊とも時間を忘れて一気に読み終わりました。(建設コンサルタント会長)

 

感動しました。 いつも尊敬しています。先生の熱情的なエネルギーが後輩たちのお手本になると思います。 私もいつも先生を真似しようと努力しています。 改めて感謝いたします。(ソウル 建設会社 社長) 

 

先生の人脈には改めて驚かされました。また、先生の地元を愛する心、周りに目を向けみんなを愛する心、そんな先生の人柄が多くの人を魅了し、人と人をつないでいるように思います。弊社の社員が、「楽し仕事が出来そうで、会社が社員を大切にしてくれるからこそ、会社のために頑張っていける」と先生の会社を羨ましがっていました。先生の本を通して、早速参考にさせていただきます。(測量会社 社長)

建通新聞 2020年8月28日金曜日 (香川・愛媛・高知・徳島)

古希記念出版 『擁壁トラブル事例に学ぶ』 500部限定 8月10日発刊

まえがき

 

著者は、50年間にわたって土木構造物の設計に携わってきました。本書では、この間に著者が関わった25の擁壁トラブル事例を紹介しています。「擁壁が前方へ傾いた」「地震で倒壊した」「会計検査で設計が不適切と指摘された」といった内容で、誰もが経験あるいは身の回りで目撃しているトラブルです。

 

「10年経験すれば一人前」と言われます。著者も30歳頃から道路橋示方書や道路土工指針などの技術基準の内容を理解できるようになりました。そうすると、現場で発生するトラブルへの技術対応を求められることが増えてきました。トラブル対応をするうちにわかったことは、技術基準は標準的な構造物を合理的に設計するために作られたマニュアルであるということでした。現場で起きている現象を説明できないことに気づきました。

「土木は経験工学」と言われます。現場で起きている現象を自分の目で観察し、その現象がどのようなメカニズムで発生したのか仮説をたて、理論的に考察してはじめて経験したことになります。優れた土木技術者になるには、このような経験を積み重ねる以外に道はないと確信しています。

本書は、著者の経験が多くの若手技術者の参考になることを期待して、トラブルの原因やメカニズムの解明に著者がどのように考えて取り組んできたかを紹介しています。

 

2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞された本庶佑博士は、受賞後の記者会見で、「本に書いてあることを簡単に信じないこと。ネイチャー誌やサイエンス誌に掲載されている論文の9割は嘘。10年経って残っているのは1割。自分の目で確かめ、自分の頭で考えること」と話されました。

世界的に権威ある科学雑誌の論文でさえ9割が嘘なので、本書はほとんどが嘘だと疑って読んでください。

読者から、正解はこうだと指摘していただけたら望外の喜びとするところです。

 

原稿段階で、第一コンサルタンツ取締役相談役の矢田部龍一氏、技術顧問の上野将司氏、技術顧問の荒木一郎氏に数多くの貴重な助言をいただきました。また、設計部橋梁構造課の三本高義、児玉翔、吉田萠の3氏には、現地調査を手伝っていただきました。一言付記して謝意に代えさせていただきます。

2020年7月

右城 猛

 

目   次

 

1.水路の側壁が完成から1年4ヶ月後に転倒              1

2.擁壁が薄くても崩壊しなかったわけ                3

3.宅地擁壁が降雨で倒壊                      8

4.拡幅した村道が完成直後の降雨で崩壊               12

5.ブロック塀が傾いた                       13

6.ブロック積み擁壁が鉛直に立って安定               17

7.斜面上に建設した混合擁壁が降雨で倒壊              22

8.二段積み擁壁が施工7年後に倒壊                 26

9.国道の盛土が豪雨で崩壊                     34

10.国道の路面が沈下しアスファルト舗装に亀裂           37

11.擁壁を補強していたアンカーが飛び出した            40

12.ひび割れが多数入った扶壁式擁壁                48

13.会計検査で重力式擁壁の設計が不適切              55

14.地震でL型擁壁が破損                     59

15.ブロック積み擁壁が地震で損壊                 63

16.山留め擁壁に作用する水圧                   69

17.護岸の背後に大きな空洞ができた                72

18.橋台が前方へ傾斜した                     79

19.海岸道路の路面が陥没                     84

20.豪雨で二段ブロック積み擁壁が崩壊               87

21.国道32号の路側擁壁が傾斜                  90

22.国道56号の路側擁壁が傾斜                  93

23.ガードレール基礎の役割                    98

24.宅地擁壁と住宅との安全な離隔距離               101

25.路面補修工事中に擁壁が倒壊し道路が陥没             108

【付録】土木技術者の心得                                                 116

 

擁壁トラブル事例から学ぶ.pdf
PDFファイル 5.7 MB