はりまや橋

はりまや橋に渡邊英一先生をご案内

2011年9月15日、高知市文化プラザかるぽーと」で16日に開催される「平成23年度第1回橋梁の維持・管理・補修・補強」講習会の講師として大阪から来られた京都大学名誉教授の渡邊英一先生を、日本三大がっかり名所の一つとされている「はりまや橋」に案内する。その後で、漫画家であった故・はらたいらがこよなく愛した55番街の「京や」に案内させていただいた。

歴代のはりまや橋

現在の播磨屋橋

 

電車や自動車が通行する道路に架かっている播磨屋橋の高欄。平成10年に木製の擬宝珠高欄から御影石の高欄に作り替えられた。
道路の下には,3径間の鉄筋コンクリートT桁橋の橋が残されている。昭和40年頃に中央径間の橋桁の下に,鉄筋コンクリートU型構造で天井を貼った地下通路が造られていたが,平成10年に地下通路はプレキャストのボックスカルバートに取り替えられ,橋の下は土砂で埋められた。
鉄筋コンクリートの橋は,湿気のため鉄筋の腐食が著しく,かぶりコンクリートははがれ落ち,床版の鉄筋は腐食で傘の骨が折れたように垂れ下がっていた。補修ができるような状況ではなかった。この橋は高知市で最も交通量の多い要所であるのに加え,路面電車が通っている。架け替えるのは困難との判断から土砂で埋められたのである。
この橋の下には,西側と東側のはりまや橋公園を結ぶ通路が通っているだけである。
播磨屋橋のある道路の路線名は,以前は一般国道32号であったが,現在は国土交通省が管轄する「高知駅前通り」と呼ぶ。

はりまや橋公園に設置されている播磨屋橋

 

はりまや橋公園の中の西側にある播磨屋橋。はりまや橋公園が整備された平成10年に造られたもので,本山町の藤川工務店が300万円で製作したもの。
地方車に積んである播磨屋橋は,この橋の図面を元にして製作した1/2模型。模型であっても大工の手間は同じく50人役以上をかけたそうである。
今は,何から何まで偽装だらけである。偽装しなければ金儲けはできない,偽装できない者は馬鹿と言わんばかりである。
しかし,田舎の職人は決して手抜きをしないし,できない。今でも職人気質が残っているのである。

播磨屋橋の製作図面(藤川工務店)

平成10年までの播磨屋橋

 

昭和40年の改修工事で造られた播磨屋橋の木製高欄。平成10年まで毎年ペンキを塗り替えて使われていた。
現在は,はりまや橋公園の西側と東側を結ぶ地下通路の東側地下広場に保存されている。

明治~昭和初期の播磨屋橋

 

元々の播磨屋橋は,江戸時代の初期に造られた木製の橋であった。堀川をはさんで店を構えていた豪商・播磨屋と富商・櫃屋(ひつや)が将棋を指しに往き来をするために架けたと言われている。
明治41年10月に,はりまや橋の改修工事がありかんざしの形をした高欄をもつ鉄製の橋に架け替えられた。この橋は昭和4年まで使用されていたが,その後高知市内のホテル「三翠園」の敷地内に保存されていた。
平成10年に「はりまや橋公園」が整備されたときに,高知市に寄贈され,はりまや橋公園内の東側に設置されている。

本山さくらチームの地方車

嶺北杉の無垢材で製作した播磨屋橋の1/2模型

 

よさこい祭りで使用される「本山さくら」チームの地方車に、この模型が載せられている。

地方車は、平成20年から4年連続「地方車奨励賞」を受賞している。

高知よさこい情報交流館に展示されている地方車の写真


よさこい祭りに出場している本山さくらチームの地方車

平成20年度の地方車

 

播磨屋橋を載せて作った最初の地方車。この年のよさこい祭りで「地方車奨励賞」を受賞した。

 

平成21年度の地方車

 

よさこい祭りで、昨年に引き続き2度目の「地方車奨励賞」を受賞

平成22年度の地方車

 

よさこい祭りで3度目の「地方車奨励賞」を受賞

平成23年度の地方車

 

よさこい祭りで4度目の「地方車奨励賞」を受賞

ゲストとして来られていた宇崎竜童さんも、本山さくらチームの地方車を見て、「すごい」「素晴らしい」と絶賛された。

平成24年度の地方車

第59回よさこい祭りで5度目の「地方車奨励賞」を受賞。5回連続は史上初。伝説の地方車になりつつある。どこの演舞場も本山さくらチームの地方車が登場すると大喜び。

 

平成25年度の地方車
地方車の幅が僅かに規定値をオーバーしていたため、審査対象外になってしまった。残念

本山さくらチームと地方車(2013)
本山さくらチームと地方車(2013)